
家のお金の流れ、あなたひとりしか知らない状態になっていませんか?
わが家のお金の流れを知っているのは、私ひとりです。どの口座から何が引き落とされ、年に一度どんな支払いが来るのか。夫も息子も、ほとんど知りません。
もし私に何かあったら、家のことが回らなくなる。困り果てる家族の姿が、はっきりと目に浮かびました。そこで半年ほど前から「もしもノート」を作り始めました。光熱費からサブスクまで、わが家が契約しているものを一枚のスプレッドシートに並べ、お金の流れがひと目で分かるようにしたものです。
- もしもノートを作ったきっかけ
- 支払い一覧に書き出す項目
- 支払いを4つに分ける整理のしかた
- 書き出して見えた特別費の多さ
- これから足していきたい情報
家計を一人で回している方ほど、「自分がいないと分からない」状態になりがちです。難しい準備はいりません。まずは支払いを書き出すところから始めてみませんか。
もしもノートを作ったきっかけ

もしもノートは、特別な出来事があって作ったわけではありません。日々の家計を回しながら、「この流れを知っているのは私だけだ」と気づいたのが始まりです。もし私に何かあったら、と考えたのがきっかけでした。
家のお金の流れを知っているのは私だけ
引き落としの口座、カードの支払い日、年に一度の税金。わが家では、どれも私が一人で管理しています。本人は困らなくても、家族から見れば中身が見えない状態でした。
夫や息子が困る場面の想像
私が急に入院したら、家族は何から手をつければいいのか。どの支払いを止めてよくて、どれを続けないといけないのか。想像すると、困惑する家族の姿が次々に浮かびました。
スプレッドシートで始めた一覧
ノートといっても、紙ではなくGoogleのスプレッドシートです。光熱費、通信費、保険、税金、サブスクまで、契約しているものが一枚にすべて並びます。金額が変わってもすぐに書き直せて、金額はふだんつけている家計簿の記録から拾いました。一覧表の項目と作り方の手順は「家の支払いを全部書き出す一覧表の作り方」にまとめています。
支払い一覧に書き出した項目

一覧に何を書くかで、役に立つかどうかが決まります。目指したのは、私がいなくても家族が「何が、いつ、どこから払われているか」を追える状態です。一方で、書いてはいけない情報もあります。書くものと書かないものを、最初に決めておきました。
支払い先と金額
基本は、支払い先の名前とおおよその金額、支払う頻度です。「毎月」「年1回」のように頻度まで書いておくと、届いた請求がどれのことか家族にも分かります。
支払い方法と引き落とし口座
口座引き落としか、カード払いか、現金か。カード払いなら、そのカードの代金がどの口座から落ちるのかまで書きました。お金の通り道が分かれば、残高が足りずに止まる事態も防げます。
書かないと決めたカード番号と暗証番号
カード番号や暗証番号、パスワードは一覧に書きません。表のいちばん上にも、その注意書きを入れてあります。万が一見られても困らない内容にしておくことが、長く使い続けるための前提です。
支払いを4つに分ける整理のしかた

書き出した支払いは、「毎月か、そうでないか」と「金額が決まっているか、変わるか」の2つの物差しで4つに分けました。こうしておくと、家族が見たときにどれが急ぎでどれが後回しでよいかが分かりやすくなります。わが家の分け方をご紹介します。
毎月決まった額の支払い
管理費、携帯電話、サブスク、電気やガスなどです。わが家では15件ありました。止まると生活に響くものが多いので、家族にいちばん知っておいてほしい支払いです。
毎月変わる支払い
食費や日用品、美容院、ガソリン、それに積み立ての投資もここに入れました。こちらは9件です。金額は月によって違うので、だいたいの目安を書いています。
年に数回の支払いと不定期の出費
固定資産税、自動車税、車検、年会費、お中元やお歳暮。年に何回か決まって来る支払いが13件、家電の買い替えや帰省代のような不定期の出費が2件ありました。いちばん忘れやすいのが、このグループです。
書き出して分かったわが家の支払い

一覧が埋まったところで、あらためて全体を眺めてみました。頭の中では把握しているつもりでも、並べてみると印象がまるで違います。数字にしたからこそ、家計の予算まで見直すことになりました。
支払い先は全部で39件
数えてみると、支払い先は全部で39件ありました。一人で覚えていたとはいえ、家族がこれを一から探し出すのは大変です。
思ったより多かった特別費
書き出してみると、特別費にあたる支払いがたくさんありました。年に1回決まって来る固定費とは別に、家電の買い替えや帰省代のように、毎月ではないけれど必ずどこかで出ていくお金です。
特別費の予算を多めに見直し
書き出してみると、それまでの特別費の見積もりは少なすぎると感じました。そこで家電の買い替えや帰省代も含めて、特別費の予算を多めに取り直しています。家族のために始めた一覧が、私自身の家計管理にも役立った形です。
もしもノートにこれから足すこと

今の一覧は「何を払っているか」までです。けれど、もしものときに家族が本当に困るのは、その先の手続きかもしれません。カードや支払い方法を変えるには、やめる支払いを止めるには、どこで手続きすればいいのか。もしもノートはまだ途中で、ここからが仕上げの段階です。
解約するものの印
私がいなくなったら、止めたり手続きしたりが必要になるものもあります。私の携帯電話やサブスク、私の名義で積み立てている投資などです。投資は解約するだけでなく、相続の手続きが必要になる場合もあります。手続きが必要なものに印をつけておけば、家族は迷わずに済みます。
解約窓口の連絡先
印をつけても、どこで手続きするか分からなければ止められません。そこでこれから、支払いの一つひとつに、登録カードの変更、支払い方法の変更、解約のしかたの案内ページのリンクを貼っていくつもりです。一覧の同じ行から、そのまま手続きのページに進めるようにします。
家族への伝え方
実は、家族への共有はまだこれからです。一覧があっても、存在を知らなければ使えません。どこにあって、どう見ればいいかを伝えるところまでが、もしもノートの完成だと思っています。
支払い一覧づくりのよくある質問

支払いの一覧づくりは、始める前に迷うところがいくつかあります。実際にやってみて考えたことを、よくある疑問への答えとしてまとめます。
エンディングノートとの違い
エンディングノートは、医療や介護の希望、葬儀、連絡先など、幅広いことを書き残すものです。もしもノートは、その中のお金の流れだけに絞りました。範囲が狭い分、すぐに書き始められます。
紙とスプレッドシートの選び方
金額や契約はよく変わるので、私は書き直しやすいスプレッドシートを選びました。紙は、スマホやパソコンに慣れていない家族でも開けるのが強みです。家族が見やすいほうを基準に選ぶとよいと思います。
パスワードの残し方
パスワードは一覧には書かず、家族で共有できるパスワード管理アプリに入れています。夫にも共有してありますが、正直なところ使い方までは伝わっていないようです。共有しただけでは使えるようにならない。ここも、これからの課題です。
家族への共有のしかた
私もこれからですが、いきなり全部を説明するより、まずは一覧の置き場所を伝えることが第一歩だと考えています。そのうえで、急ぎの支払いから一緒に見ていけると安心です。
見直しのタイミング
契約を変えたときに、その場で書き直すのがいちばん確実だと思います。電力会社の乗り換えや保険の見直しのように、契約は思った以上に変わるものです。
もしもノートのまとめ

もしもノートは、家族のために始めたものでした。けれど書き出してみると、いちばん助けられたのは私自身だったのかもしれません。光熱費からサブスクまで一枚に並べたことで、家のお金の流れが、私の目にも初めてはっきり見えたからです。
- お金の流れを一人で抱えない準備
- 光熱費からサブスクまで一枚に
- 番号やパスワードを書かない約束
- 4つに分けて見える特別費
- 家族に伝えるまでが完成
最初から完璧な一覧でなくても大丈夫です。まずは、今月の引き落としを10件書き出すところから始めてみてください。書き出した支払いは、そのまま固定費を見直すときの手がかりにもなります。

